最近ソウルのカフェ街を歩くと、行列か「大幅値下げ」の看板のどちらかを目にします。その主役がドバイもちもちクッキー、韓国語では「ドゥッチョンク(두쫌쿠)」と呼ばれる話題のスイーツです。マシュマロを練り込んだもちもち生地にピスタチオクリームとカダイフを包んだ韓国発のハイブリッドスイーツ。2026年の韓国で最も語られた食べ物の盛衰を、日本の読者向けに深掘りします。
目次
ドバイもちもちクッキーとは何か
ドバイもちもちクッキーは、世界的に流行した「ドバイチョコ」(ピスタチオクリーム+カダイフのザクザク食感)を、韓国で定番化していた「もちもちクッキー(チョンドククッキー)」と合体させた韓国オリジナルのスイーツです。外はサクッ、中はお餅のように伸びる食感で、半分に割った瞬間の「伸びる絵」がSNS映え抜群。まさにSNS時代のために設計されたお菓子と言えます。

ブームの発端はK-POPアイドル
きっかけは、IVEのチャン・ウォニョンがドバイチョコを食べる様子をSNSに投稿したことでした。そこから韓国のベーカリーが独自のもちもち食感にアレンジし、2025年末からSNSとYouTubeで拡散。2026年初頭には韓国社会全体のブームになり、デリバリーアプリの検索ランキングで1ヶ月以上も1位を維持しました。日本でもデリッシュキッチンの解説記事が出るなど、すでに海を越えて注目されています。
爆発的人気の5つの理由と騒動
- 夜明け前からの行列 — ソウルの人気店では120個が30分で完売。購入個数制限や販売日限定も当たり前になりました。
- コンビニで180万個 — 大手CUのドバイチョコ系商品は約3ヶ月で約180万個を売り上げ、入荷即完売が続出。
- ピスタチオ不足 — カダイフとピスタチオの供給が需要に追いつかず、コストコ韓国では購入制限まで発生。1個5,000〜1万ウォンと強気の価格でも売れ続けました。
- 政府による衛生点検 — ブーム過熱で衛生面の通報が相次ぎ、食品医薬品安全処が約3,600ヶ所を点検する事態に(Yahoo!ニュースの報道)。
- ブーム崩壊の早さ — 2026年2月中旬以降は「2,000ウォンに値下げしても売れない」という自営業者の悲鳴が続出(KOREA WAVEの記事)。流行の寿命は綄半年でした。

そしていま、ブームの終焉へ
韓国のSNSでは「韓国人はデザートを食べているのではなく、コンテンツを食べている」という自嵐気味のコメントが共感を集めました。一方で、高物価時代の「小さな贅沢(プチセレブ)」として楽しむ若者心理も指摘されており、これは当サイトの韓国のラグジュアリー消費ブームの記事で解説した心理と地続きです。
韓国の流行サイクルから見えるもの
タンフル、クロッフル、ベーグル……韓国の食の流行は「芸能人の一投稿→全国拡散→コンビニ商品化→過熱→崩壊」というサイクルを約半年で駆け抜けます。日本のタピオカブームが数年かけた道のりを、韓国は数ヶ月で走り切るイメージです。背景には、SNSの影響力の強さ、自営業の多さと競争の激しさ、そして「パリパリ(早く早く)文化」があります。旅行者にとっては、世界の最新スイーツの「韓国改良版」をいち早く味わえる国とも言えます。
まとめ:今が食べ時かもしれない
行列は消え、価格は下がり、実力のある専門店だけが残った今こそ、ドバイもちもちクッキーの食べ時かもしれません。ソウルのカフェ巡りを計画中の方は、当サイトの荷物配送・保管サービスで身軽にスイーツツアーを楽しんでください。伸びる断面写真には両手が必要ですから。
