韓国全羅南道にある宝城(ポソン)グリーンティー畑は、韓国で最も写真映えする風景のひとつです。丘の斜面に沿って波打つように広がるお茶畑と、まっすぐに伸びる杉並木の小道は、まるで絵画のような美しさ。韓国ドラマやK-POPのミュージックビデオ、旅行インフルエンサーのSNS投稿で見た緑の丘の風景は、実はここ宝城で撮影されたものかもしれません。この宝城グリーンティー畑の観光ガイドでは、ソウルや釜山からのアクセス方法、必見の見どころ、ベストシーズン、そして近隣の順天湾・筏橋(ボルギョ)と組み合わせた旅程まで、必要な情報をすべてまとめました。
宝城郡は韓国全体の緑茶生産量の約40%を占める、韓国最大の茶どころです。看板施設である大韓茶園(テハンダウォン)はCNNが選ぶ「韓国で最も美しい場所」のひとつにも選ばれています。それでいてソウルや釜山、済州島に比べると外国人観光客はまだ少なく、静かな小道でゆったりと写真を撮ることができます。
目次
- 宝城グリーンティー畑を訪れる理由
- ソウル・釜山からのアクセス方法
- 大韓茶園(テハンダウォン)とは
- 宝城グリーンティー畑での9つの楽しみ方
- 写真映えスポットの撮影のコツ
- ベストシーズン
- 周辺スポット:順天湾と筏橋(ボルギョ)
- おすすめの宿泊エリア
- 宝城旅行の予算ガイド
- 日本人・中国人旅行者向け実用情報
- 1日モデルコース
- よくある質問
宝城グリーンティー畑を訪れる理由
宝城のお茶栽培の歴史は1600年近くに遡りますが、現在のような大規模な段々畑が作られ始めたのは1930年代、本格的に発展したのは1970年代のことです。今日、宝城は韓国の緑茶生産の約40%を担い、全羅南道から選ばれた韓国観光公社の「韓国トップ観光地」の一つにも認定されています。CNNも宝城の茶畑を韓国で最も美しい場所のひとつとして紹介しました。
1970年代には最大250エーカーにも及ぶ広大な段々畑が丘陵地に次々と作られました。1980年代には緑茶需要の低迷で一時衰退しましたが、地方自治体の助成金や大学・研究機関との協力によって生産技術が向上し、宝城は「韓国の茶の都」としての地位を取り戻しました。単なる観光名所ではなく、何十年もかけて地元の人々が育て上げてきた「生きている農業景観」であることが、宝城を訪れる価値をより深いものにしています。
韓国のもうひとつの有名な茶産地である河東(ハドン)は、山の斜面に自生する野生茶が特徴です。一方、宝城の茶畑はきれいに整列した段々畑で、旅行者がイメージする「韓国の茶畑」そのもの。だからこそ宝城はインスタグラムやTikTokで最も撮影される韓国の茶産地となったのです。

ソウル・釜山からのアクセス方法
宝城にはKTXが直接乗り入れる駅がないため、市外バスまたは順天経由の列車+バスの組み合わせが基本のアクセス方法になります。
ソウルから
ソウルのセントラルシティターミナル(高速バスターミナル)から宝城バスターミナルまで、1日数便の直行バスが運行しています。所要時間は4~5.5時間、料金は約25,000~30,000ウォンです。春の緑茶祭りや冬のライトフェスティバルの時期は座席が早く埋まるため、コーバス(Kobus)アプリなどで事前予約するのがおすすめです。
釜山から
釜山からはまずKTXまたは市外バスで順天まで移動(約1~1.5時間)し、そこから宝城行きのバスに乗り換えます(約1時間)。このルートは順天湾国家庭園への立ち寄りとも相性が良いです。
宝城バスターミナルから茶畑まで
宝城バスターミナルから律浦(ユルポ)方面の市内バスに乗り、「緑茶畑」バス停で下車すれば徒歩5分ほどで大韓茶園の入口に到着します。時間がない場合やスーツケースがある場合は、タクシー(約10,000~12,000ウォン、所要15分ほど)の利用もおすすめです。
レンタカー・現地ツアーで行く方法
順天湾や筏橋、律浦海水浴場と組み合わせて周遊するなら、レンタカーが最も自由度の高い方法です。ソウルからは西海岸高速道路と南海高速道路経由で約4時間。運転が苦手な方には、ソウルや光州発の宝城+順天湾セットの日帰りツアーも便利です。
大韓茶園(テハンダウォン)とは
1957年創業の大韓茶園は、宝城で最も古く最も有名な茶園で、宝城グリーンティー畑観光の中心的スポットです。入場料は大人約4,000ウォンとリーズナブルで、営業時間は基本9:00~18:00(冬季は短縮)。
園内には3つの展望台があり、それぞれ異なる角度から段々畑と海岸線を一望できます。写真でよく見かける杉並木の入口の小道は、多くの人が最初に撮影する定番スポットです。全ルートをゆっくり回るなら90分ほど見ておくと安心です。

宝城グリーンティー畑での9つの楽しみ方
1. 杉並木の入口の小道を歩く
宝城で最も象徴的な撮影スポット。早朝や夕方の柔らかい光の時間帯を狙えば、人が少なく美しい写真が撮れます。
2. 3つの展望台に登る
それぞれ異なる角度から段々畑を見渡せます。最も高い展望台からの眺めは、宝城のポストカードでおなじみの構図です。
3. 緑茶足湯を体験する
入口付近の店舗では緑茶を使った足湯体験ができます。約20分で5,000~8,000ウォン、歩き疲れた足を癒すのにぴったりです。
4. 緑茶アイスやおやつを味わう
宝城は緑茶を使ったグルメの宝庫。緑茶ソフトクリーム、緑茶麺、緑茶餅、緑茶サムギョプサルまで揃っています。特にソフトクリームはコスパ抜群です。
5. 春の宝城緑茶祭りに参加する
毎年5月頃に開催され、その年最初の茶摘みの時期と重なります。茶摘み体験や製茶体験、茶碗づくりなども楽しめます。
6. 冬の茶畑ライトフェスティバルを見る
11月中旬~1月上旬、緑の茶畑が数千個のLEDライトで彩られます。開催時間は17:00~22:00、入場料は約5,000ウォンです。
7. ティーミュージアムやお土産店を巡る
大韓茶園周辺には小さな茶博物館やお土産店があり、地元産の茶葉や茶器、緑茶コスメなどが購入できます。
8. 律浦(ユルポ)の海岸線を撮影する
茶畑から車ですぐの律浦ビーチと海水プールでは、山の茶畑と海岸線の両方を同じ日に楽しめます。
9. 筏橋(ボルギョ)のコマク(赤貝)料理を味わう
近隣の筏橋は韓国屈指のコマク(꼬막)の名産地。蒸しコマクやコマクビビンバは地元の名物で、日本人観光客にも人気です。

写真映えスポットの撮影のコツ
宝城グリーンティー畑は韓国屈指のフォトジェニックな場所だからこそ、時間帯とアングル選びが重要です。平日の開園直後(9:00)に訪れれば、杉並木の小道を人なしで撮影できます。週末の午前中以降は団体客で混雑しやすいので要注意。最も高い展望台から広角レンズやスマホの超広角モードで撮ると、宝城らしい曲線美が際立ちます。意外にも曇りの日のほうが緑がより鮮やかに写るので、天気を気にしすぎる必要はありません。早春に訪れるなら、麦わら帽子をかぶった茶摘みの様子を撮るのもおすすめ、宝城の「生きた茶文化」を伝える一枚になります。
ベストシーズン
4~5月は新茶の時期で、宝城緑茶祭りが開催され、茶畑が最も鮮やかな緑に輝きます。夏はより深い緑色が楽しめますが、暑さと湿度が高め。秋は涼しく散策しやすい季節で、冬は茶畑ライトフェスティバルによってまったく違う表情を見せてくれます。宝城グリーンティー畑には「悪い季節」がなく、四季を通じて違った魅力があります。
周辺スポット:順天湾と筏橋(ボルギョ)
宝城は順天と南部の海岸線のほぼ中間に位置するため、多くの旅行者は世界最大級の湿地帯として知られる順天湾国家庭園と組み合わせて訪れます。秋には黄金色の葦原が広がる絶景スポットです。コマクの名産地であり小説『太白山脈』の舞台としても知られる筏橋も、同じルート上で気軽に立ち寄れます。安東(アンドン)観光ガイドや全州(チョンジュ)韓屋村ガイドを楽しんだ方には、混雑を避けたスローな地方旅として宝城もきっと気に入るはずです。
おすすめの宿泊エリア
多くの旅行者は宝城グリーンティー畑をソウルや釜山、順天からの日帰り旅行として訪れますが、宿泊すれば早朝の観光バスが来る前の静かな茶畑を楽しめます。宝城の町にはバスターミナル近くに手頃なモーテルやゲストハウスが点在し、1泊40,000~70,000ウォン程度から。律浦ビーチ周辺にはお茶をテーマにしたペンションもあり、海が見える宿を選ぶこともできます。順天エリアはホテルの選択肢が多く、宝城や筏橋への交通の便も良いため、南全羅道を周遊する拠点として人気です。
宝城旅行の予算ガイド
宝城は韓国の地方観光地の中でも比較的リーズナブルです。1人あたりの目安予算は以下の通りです。
- ソウルからのバス往復: 約50,000~60,000ウォン
- 大韓茶園の入場料: 約4,000ウォン
- 緑茶足湯: 約5,000~8,000ウォン
- 緑茶アイス・軽食: 約3,000~5,000ウォン
- 昼食(緑茶定食やコマクビビンバ): 約10,000~15,000ウォン
- 市内バス・タクシー代: 約2,000~12,000ウォン
交通費・食事・アクティビティを含めた宝城日帰り旅行の総額は、1人あたり約80,000~110,000ウォン(約60~85米ドル)が目安。ソウルでの1日観光と比べても、この絶景と体験を考えるとかなりお得です。
日本人・中国人旅行者向け実用情報
宝城の治安は韓国の地方都市らしく非常に良好で、女性の一人旅でも夕方まで安心して歩けます。交通面では、緑茶祭りなどのシーズン中は宝城のような地方ターミナル行きのバス座席が早く売り切れるため、Kobusアプリでの事前予約がおすすめです。食事面では、茶畑周辺の飲食店は韓国語メニューのみのことが多いので、翻訳アプリを用意しておくと安心。定番の「緑茶定食(녹차정식)」は日本人・中国人観光客どちらにも人気です。大韓茶園や大きめの飲食店ではカード払いが可能ですが、入口付近の屋台は現金のみの場合もあるため、韓国ウォンを少し用意しておきましょう。写真を撮るなら朝の柔らかい光を狙い、週末や祭りの日程は避けるのがベストです。
1日モデルコース
- 午前: ソウル/釜山からバスまたはKTX+バスで宝城へ、午前遅めに到着。
- 昼前後: 大韓茶園を散策——杉並木、3つの展望台、緑茶足湯を体験。
- 昼食: 緑茶定食や筏橋のコマクビビンバを味わう。
- 午後: タクシーやバスで律浦ビーチへ、または順天湾方面へ移動。
- 夕方: ソウル・釜山への帰路のバスに乗るか、順天に宿泊して2日間の旅程に。

よくある質問
車なしで宝城グリーンティー畑に行けますか?
はい。ソウルのセントラルシティターミナルからの市外バス、または釜山からは順天経由のKTX+バスでアクセスできます。宝城バスターミナルからはローカルバスかタクシーで大韓茶園まで向かいます。
宝城観光にはどのくらい時間が必要ですか?
半日(2~3時間)あれば大韓茶園の見学と撮影は十分ですが、律浦ビーチや足湯、昼食まで含めるなら1日確保するのがおすすめです。
祭りの時期以外でも訪れる価値はありますか?
もちろんです。茶畑は一年を通して緑豊かで写真映えします。祭りの時期を避けることで、逆に混雑を避けて静かに楽しめます。
ソウルから日帰りできますか?
可能ですが、片道4~5.5時間のバス移動が必要な長い一日になります。順天で1泊するプランもおすすめです。
英語の案内表示はありますか?
大韓茶園の主要な展望スポットには簡単な英語表示がありますが、周辺の飲食店や店舗は基本的に韓国語のみのため、翻訳アプリがあると便利です。
まとめ
宝城グリーンティー畑は、ソウルや釜山から少し足を延ばす価値のある、韓国とは思えないほど独特な景色を見せてくれます。段々畑、杉並木、海岸線、そして都市部とは違うゆったりとした時間の流れ——写真好きな方にも、韓国の茶文化に興味がある方にも、静かな一日を過ごしたい方にもおすすめです。慶州(キョンジュ)観光ガイドや束草(ソクチョ)観光ガイドもあわせてチェックして、韓国の茶の都、宝城への旅を計画してみてください。
参考情報: 韓国観光公社 — 宝城緑茶祭り、Wikipedia — Boseong County、TripAdvisor — 大韓茶園